オオクワガタの簡易産卵セットとトビムシ対策【オンハスク法】

一般的にオオクワガタの産卵セットでは産卵木をマットに埋め込みます。 ここではインザマット法と呼ぶことにします。(産卵木 in the mat)

今回、ハスクチップの上に産卵木を置くだけの産卵セットを組んでみました。
これをオンハスク法と呼ぶことにします。(産卵木 on husk chips)

本記事はオンハスク法の実施記録です。

はじめに

一般的な産卵セット(インザマット)を組んでいて疑問に思うのが、埋め込みマットの意味です。
せっかく産卵木を埋め込んでもクワガタの動きで上に押し出されるようで、産卵終盤には表出しています。
before  →  after

さらに、オオクワガタは露出した材の上面で産卵することまであります。
そうなると埋める意味あるの?という疑問が浮かびます。

また、インザマットで私が毎回悩むのがトゲトビムシの発生です。
害はないとは言え、見ていて気持ちいいものではありません。

トビムシは産卵木を好むためか毎回必ず発生していたのですが、ハスクチップで成虫を飼っているケースには発生しません。

そこでハスクチップの上に産卵木を置くことでトビムシを防ぎながら産卵させられないかと考え、試してみました。

オンハスク法のやり方

ハスクチップを深さ2〜3cmくらいに敷き、その上に加水した産卵木とゼリーを置きます。
加水時間はインザマットの時と同じで、数時間でいいでしょう。

オオクワガタはオスメスのペアを入れました。

要は、これまで成虫飼育していたケースに加水した産卵木を置いただけです。

今回は、ハスクはダイソー、産卵木はドルクスオーナーズショップのものを使いました。(ダイソーの産卵木は在庫切れ)

  

オンハスク法の実施記録

期間

最初はトライアルということで短期間にしました。

5/29 オンハスク法をセット
6/6  割り出し

結果

加水時間は私はいつも4時間程度にしているのですが、今回うっかり12時間も加水してしまい、かなり湿気を含んだ柔らかい産卵木になってしまいました。
オオクワガタがちょっと削るだけですぐに裂けてしまい、1週間でボロボロになっています。
ボロボロです。

割り出してみると…
変色した卵が2個出てきました。

これは失敗か?と思っていると、正常っぽい卵も2個見つかりました。

結果として1週間で4個という悪くないペースで産卵してくれることがわかりました。
変色した卵があるのは、加水しすぎによる産卵木の湿気が原因だと思っています。

トビムシの有無

トビムシは発生しませんでした。
長期間セットすると湧くのかもしれませんが…。
現時点ではオンハスクにすることで発生を抑えられている様子です。

ダニやコバエも見えなかったですが、元々あまり湧かないので防止効果があるかの判断はできません。

再度セット

トライアルで産卵を確認できたので、再度セットして経過を見たいと思います。
今度は産卵木の加水時間を4時間にしたので、変色卵にならないことを期待します。

6/5 セット

6/7 気に入ってくれており、産卵中の写真が撮れました。

6/10 きちんと削ってくれています。順調そうです。

このまま、数週間様子を見たいと思います。

オンハスク法のメリットデメリット

メリット

・非常に簡易に組める。
・成虫管理のセットをそのまま産卵セットに変更できるので省スペース。
・トビムシの発生を抑えることができる。(と思われる。)

デメリット

・幼虫が産卵木から落下したら餓死するので、その前に早期割り出しが必要。
 削っていることを確認できたら、2週間以内が目処です。
・たまたまうまくいっただけの可能性。

オンハスクといっても特別斬新な方法ではないので、おそらくベテランの方はこれで産卵できることは知っているはずです。
にも関わらずこれが主流にならないのは、やはりインザマットの方が産卵数や確実性を求める場合に向いているということかもしれません。
また、環境や時期によってはトゲトビムシが発生する可能性もあるでしょう。

まとめ

そんなに産卵数は求めない、その代わりに手軽で、且つ害虫(特にトゲトビムシ)の発生を抑えたいという場合には、オンハスクが向いています。

このことから、どちらかというと初心者向きの産卵セットだと思います。

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